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l'oiseau bleuの石鹸を愛してくださる方へ


by aoitoriaoitori
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バレエ漫画 『昴』-スバルー

バレエ漫画 『昴』-スバルー_f0176570_2338689.jpg

我が家、スバルブームです。
なにって、漫画。
曽田正人さんの作品で、小学館のビッグコミック スピリッツ (男性漫画雑誌)に連載されていたのです。
作者はその名を見てお分かりの通り、男性。
雑誌も少女・女性漫画雑誌では否。
主人公は、やっぱりバレリーナということで女の子。
バレエマンガは数あれど、ちょっと他とは異なるかも。

私も大概多くのバレエ漫画読みましたけれど、どれもこれも主人公は努力はもちろんするけれど、とにかくもともと才能も(秘めているとは言え)あって、結局は天才だよねーってのがお決まりで。
スバルに関してもそこは同じなんだけど、驚くべきはこれまでのどの天才よりも一番天才度高いかもーってこと。
ありえなぁ~い!!

で、2年程前に「スバルが映画になる。スバル役オーディション開催。」なんてのを聞いて、誰がやるんだろう?なんて思っていたのだけど。
結局バレエ経験ゼロの、黒木メイサに決定したって聞いて「だったらオーディションしなくてもよかったんじゃないの?」と、単純に素人な私は思ってしまいましたが…

そこから長いこと音沙汰なしだったので、結局だめになったのかと思いきや、「試写会」情報を得たのは先週で、見事2人当りました。

それから、まだスバルを読んだことのない娘に「試写会行くまでに読んでおきー」とマンガを渡したら、はまるはまる。
それを見た息子、「ぼくも男の子向けの漫画、何かないのー?」とすねるので、「これ、男の子にもすごい人気よー」といったら、「読んでみよーっと」ってことで、結局息子もただいまはまり中。

すっかり家中で(パパは無関心だけど)、スバルブーム。



そして映画のほうですが…
こういうことの常ですが、やはり原作の方が何百倍もよいです。
だってね、やっぱりメイサちゃんがバレエ経験がないってところで「いたっ」って感じですね。
スバルはバレエの天才どころか「神」ってところが最大の魅力なのに、映画ではせいぜい「生まれ持ったすばらしい才能」程度にしか思えない。

マンガの話がかなり変えられていて、登場人物まで違う所が、原作を読んでいるものからすると「ちょっと…」だったり。
登場人物どころか、ローザンヌ国際バレエコンクールに出ると言う漫画での設定が、なぜか架空の上海国際バレエコンクールに出場となっている。
ヨーロッパがなぜに中国になるのよー!!
ま、予算の問題だろうね。
でも、ローザンヌと上海じゃあ、何か感じるものがすごく違うんですけどー。

バレエって、そんなにお友達大切にしましょ、なんていう柔い世界ではないように思うのに、やたらバレエ教師が「お友達でしょう?」ってな雰囲気の台詞を吐く。
それ、ありえないし~。

でも要所要所で、マンガに出てくるのと同じ台詞だったりする。
前後関係がこれほど原作と違うのに、よくもまぁこの台詞がここにぴたっと当てはまるっていうのがちょっとこ気味良かったりもする。

まぁそれでも、メイサちゃんが数ヶ月の特訓でそれなりにバレエに見えるようになったのって、評価するべきだなとは思う。
私が数ヶ月頑張っても、ああはなれないだろうなーっていうのがよくよく分かるから(^^ゞ

あとは、スバルの師匠の役に桃井かおりさんなのだけど、やはりバレエ経験のある桃井さん、演技も円熟味を増して見ていて凄みを感じる桃井さん、桃井さんが出ている間は、映画もピリッとしまりがある感じでよかったです。
桃井さんが踊る、なんてシーンはないんだけど、スバルを指導するシーンはメイサちゃんもお気に入りのようですが、私もそこは良かったなと思います。
桃井さん演じる師匠は途中で亡くなるんだけど、桃井さん消えたあとの映画、ちょっと眠かったです…

そうそう、メイサちゃんはこの試写会の前に舞台挨拶があって、実際に生メイサちゃんを見たのですが、「めっちゃきれ~!スタイルいいなぁー!」とは思ったのですが、劇中ではメイサちゃんよりも私は、スバルの良きライバル役であるリザ役の女の子の美しさに見とれてしまいました。
韓国人のようですけれど、彼女の劇中で話す日本語の話し方がとても優雅な感じがしました。

生メイサちゃんですが、おばさん的な視点かもしれないけれど、せっかくすごく美しいおみ足なのに、立っている時の足の動き、立ち方が、フラフラごにょごにょしていて、感じ悪ってうつってしまって残念。
せっかくのバレエ映画なんだから、もちっと意識して立って欲しかったなぁーって思います。

この試写会、もっと娘くらいの年頃の子が来るのかと思いましたが、子供はもしかしてうちの子だけ???
バレエをやってそうなスタイルの方も少なかったし、結局マンガのファンの方かも分からない、どんな客層か最後までよく分かりませんでした。

この映画、いったいバレエファンが喜ぶのか?そうでない人のほうが楽しく見れるのか?いまいちどこをターゲットにした映画か分からないなぁ。
最後の終わり方が、なんとなく続編も作れるよって感じで終ってるのですが(実際マンガはまだまだ先が続くのです)、この映画では「続編を!」なんて言う声、あんまり聞こえてこないんじゃないかなぁ…
少なくとも、バレエ経験のないメイサちゃんで続編、なんてムリムリ。
今回の映画の続きは本当に「神」的に踊れる人じゃないと、迫力ないもん。

お金払って見に行ったのでなくてよかったぁ~、っていうのが、正直な娘と私の感想です。
映画『昴』の公式サイト
by aoitoriaoitori | 2009-02-20 23:38 | chatter box